モノづくりの経営環境の変化

申し上げるまでもなく、モノづくりは大きな変化に直面しています。経営環境共に、市場要求に対応して多品種少量生産に移行するとともに、そこでの付加価値を生み出す力が変わってきています。

市場変化に対応して生産拠点やサプライチェーンの変更への対応能力が必要で、一方、そのための専門人材の不足など、従来のやり方では変化への対応能力が不足することなっています。事業継続性に対する対応が求められている今日、エンジニアリング活動の改革をはじめ、様々な領域でのイノベーションを推進していく必要があります。

 

 

サイロ化が進み、硬直化する組織活動

現状の問題として「サイロ化」が健在化しています。ちょっと品がないのですが、自虐的にたこつぼ化などと言われていますが、こうなってしまうと、たこつぼの間をつなぐためにヒトが労働集約的に対応するしかありません。結果、生産性が落ちて、組織全体として硬直化するのはご説明の必要はありません。

そして、ここで生まれてきているのが「EXCELのエキスパート」で、製造現場では腕っぷしにモノを言わせてものすごいEXCELを造り上げる、また、それを競い合っているような風潮がありますが、それは本末転倒であるのは言うまでもありません。加えてこのような異種活動ではそもそも意味的なデータ統合がなされていないので、単純なデータ変換やAI等の技術では対応が困難な問題です。

これに対応するためには、共通データモデルでサイロ同士のインターオペラビリティを図って、それらを統合運用するシミュレーションや最適化技術を投入して、System of Systems、つまり、システムを司るシステムを実装することが必要になります。

 

変動の時代に対応するキー・ポイント

このような我々が直面している変動の時代に対応するキー・ポイントとして、インターオペラビリティ、オートノマス、サステナビリティの3つが掲げられます。

今日の課題は、ビジネスの幅が広がって管理するポイントが増えていることです。また、これまでモノづくりを支えてきた現場力の量的な限界に直面していることや、組織がサイロ化してしまった、などの問題が掲げられます。

これに対応するためには、サイロ化された異種業務を連携させることや、環境指標を組み込むこと。また、ヒトの経験値を活かしながら、変動に対応して柔軟にかつ、クイックに全体を最適化していくことが必要です。このためには、経営と現場をつないで「攻めるレジリアンス経営」を実現しなければならない、ということになります。

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